大分国際情報高等学校

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校長室より

2024.07.01 UP

7月1日(月)朝会 「絶メシ」リストから学ぶもの
 梅雨の月曜日、まだしばらく雨が続くようですが、今日からは求人票解禁、明日からは期末考査、土曜日からは高校野球大分県大会が始まり、どんどん学校行事が進んでいきます。
 さて今日は、5月にテレビを見ていて、みんなに話したいなと思ったことを伝えます。
 「絶メシ」という言葉、わかりますか?店主の高齢化や跡継ぎ問題で、絶滅する可能性のある絶品グルメのことです。群馬県高崎市に絶メシリストを作ったHPがあり、リストには61のお店が登録しています。内容はラーメン、焼きそば、中華、カレー、ハンバーグ、洋食、和菓子などです。高崎市の町おこしの一環で、なくなるかもしれないから早く食べに行ってということと、もう一つは誰か店を継いでくれませんかという、後継者探しの2つの目的があります。絶メシリストを作ったら、各店とも売り上げが1.5倍になったそうです。
 あるお店には、「後継者になりたい」と地元や群馬県内、さらには全国から約20名が名乗りを上げ、店主が面接をしましたが、合格者はゼロだったそうです。店主は、「みんな金儲けのことしか言わない。だから教えたくないんだ。」とおっしゃっていました。店主は、どんな気持ちで、お店を40年、50年とやり続けてきたのでしょうか。
 それは、「地元の人においしいものを食べてもらいたい。他店にはない、自分しかできない味を見つけた。お客さんも、それを食べに来てくれる、ありがたい。自分は食事を提供することで、社会の役に立っている。そして、できたら、この味を引き継いでもらいたい。」という気持ちです。ですから、面接に来た人が、「何のために働くか」ということについての思い、考えが足りないために店主が「後を託したいと思わなかった」と考えます。
 「何のために働くのか」「働く意義」については、3つあると言われています。①経済性、②社会性、③個人性(自己実現、自己成長)です。
 ・経済性とは、お金を稼ぐ、生活のため、誰かを支えるため、経済的自立のこと。
 ・社会性とは、人や社会の役に立つこと。
 ・個人性とは、仕事をすることで、自分が成長する。できなかったことができるようになること。
特に社会性、個人性について、「自分の言葉で言えるようにしてください」と、始業式式辞で言いました。3年生は進路決定では、考えなければならないことです、1・2年生もこのことについて日ごろから考えておいてください。
 本日から、求人票がどんどん来るでしょう。就職希望者は気になるところですが、求人票のどこを見るのでしょうか。給料や休み、会社の大きさばかりでなく、しっかり社会性、個人性も考えながら、自分の進路を決定してください。
 また、進学希望者の生徒は、「なぜ学びが必要か」について考えてください、これを考えないと、「大学に入学すること」がゴールとなってしまうと思います。
 以上、今日の話は「何のために働くのか」についてでした。

2024.06.03 UP

6月3日(月)朝会 「知・徳・体」のバランスの取れた人物を目指す
 6月になりました。3年生は、いよいよ進路活動本番になります。2年、1年生は中間考査が終わり、これから授業が早くなっていきます。期末考査に向かって、日々の授業を大切にしてください。
 今日はあるニュースに着目して、お話をします。
 3月に、ある大学のバトミントンサークルが春合宿先の富山県の旅館において、学生が障子や天井を破るという不適切な行為をして問題となりました。大学や大学院生が約60名、年齢で言ったら20歳から24歳くらいの学生です。これはX(ツイッター)に胴上げをして天井を壊したり、障子を破って顔を出している動画や写真を投稿したことで発覚したものです。大学側が謝罪に行き、そして壊したものの賠償問題があり、サークルは無期限の活動停止になりました。そして学生たちの処分は明らかになっていません。
 なぜ、こんなことになったのでしょうか。この大学は偏差値でいうと60台(受験生全体の平均が偏差値50で表す)なので、入るためには大変勉強が必要な大学です。ですが、合宿という学外の活動では、開放的になり「面白いやノリ」という感覚、またアルコールも入っていたでしょう、やりたい放題の状況になったのだと思います。壊したものは弁償すればいいだけではありません。これだけの修理では、その間の損害賠償もしなければなりません。すごい金額を請求されると思います。
 学力だけがすべてではありません。私も普通科高校卒ですが、親からは「勉強していい大学に行け、いい会社に就職しろ」と言われていた世代です。それだけを考え大学受験を目指して、いざ入学したら、何をしてもいい状態に陥ることになります。ここからが、本当の人間性が出てきます。受験や就職に関係ないことで小・中・高と話を聞いてきたこと、先生からLHR等で取り上げられたことすべての情報が、人生において「自分が何を大切だ」と考えるか、判断するかになってくるのです。それによって言動に差が出てきます。やはり最終的には「知・徳・体」のバランスの取れた人物になることが目標です。
 直近では、「薬物乱用教室」の講演会がありましたが、「薬物」が存在すること、どうなったら「薬物」に行きつくか、いったん「薬物」に手を出してしまうとどうなるか、自分事として考えたでしょうか。ただの話だと流してしまっていては、何を聞いても意味がありません。
 また本日、6時30分頃、能登半島に震度5強の地震が発生しました。正月に続いて2回目で、被害がさらに広がることは容易に想像できます。家を失い避難生活をしている方々、復興を目指してあらゆる方面で頑張っている方々のことを考え、自分のできることは何か、今大分に地震が来たらどう行動するべきかを、自分事として考えることのできる人になってください。
 今日は、「知・徳・体」のバランスの取れた人物になることと、学校でのいろいろな機会で聞く話を自分事として考えることについて、話をしました。

2024.05.14 UP

5月13日(月)朝会 「学ぶ姿勢と資格取得」
 1学期が始まってから約1か月が経過しました。また来週からは中間考査になります。1年生は学校生活に慣れたでしょうか。
 さて、4月末にある企業とその関連企業の合同説明会があり、進路指導主任の矢野先生とともに参加をし、人事担当の方とお話をする機会がありました。その時大切だ思ったことが2つありましたのでお話します。
1つ目は、イメージできると思いますが、仕事を覚えるということ、できるようになるということです。そのためには、学ぶ姿勢が大切であると再確認いたしました。学ぶ内容は、今皆さんが勉強していることがすぐに役だてばいいのですが、まったく違う、新しいことと考えて間違いないです。それができるか、できないときはどうするか、という行動が大切で、それを高校卒業するまでに会得しないといけません。
 そのために高校時代で、しっかり取り組まなければならないことは、授業です。具体的には、授業準備をすること、授業を聞くこと、指示に従いやってみること、ノートをとること、課題を自分でやって提出すること、わからないことはそのままにしないことです。定期考査ではしっかり学習して取り組むこと、そして間違ったところをできるように、やり直しをすること。このことをしっかり取り組んでおかなければ、社会人では「返事はいいけど、できない」ということになります。授業は毎日、6時間あります。日々の授業への取り組みは最重要です。授業態度は、社会人へつながっていると考えてください。
 2つ目は、資格取得です。会社では資格を持たないとできない業務がたくさんあり、入社すればすぐに資格に挑戦することになります。会社では、資格にかかる費用は会社負担ですが、お金を出してもらえば合格できますか。それは違いますね。ですから、高校のうちに資格検定試験に合格する勉強方法も経験しておかなければなりません。社会では資格試験の勉強はいつするのでしょうか。テレビタレントの林修先生なら、「いつやるか?今でしょ!」ですが、答えは「後でしょ!」になります。昼間は通常業務があるので、家に帰ってからしかありません。家庭学習の習慣がない人はどんどん取り遅れていきます。家庭学習も社会人では大切となります。
その意識づくりに、国情マイスター制度を作りました。学校通信でもお知らせしましたように、各資格・検定試験に難易度に応じて点数を付け、3年間の合計が100点以上ならゴールド、50点以上ならシルバー、30点以上ならブロンズの認定をし、表彰いたします。今持っている資格が将来すぐに役立つとは限りませんが、社会に出て挑戦する資格への準備となるはずです。
 以上より、授業と資格取得の取り組みは社会人になるための大切な経験と考えて、学校生活を送ってください。
次に、あと二つお伝えしたいことがあります。
 3つ目は危険個所についてです。 学校内で壊れているところ、危ないなと思うところはありませんか、特に雨が降った時のことも状況も大切です。あれば先生方に伝えてください。学校は安全・安心なところです。誰かが滑って頭を打つかもしれません。釘が出ていたら誰かが踏むかもしれません。安全第一という意識も持って、学校内を見てください。
 最後は校歌です。校歌を歌いましょう。愛校心をもつために、まず校歌を覚えましょう。新型コロナウイルスが第5類になり、通常通りの活動ができるようになっています。一回なくなると、復活するにはエネルギーがいります。全校で1学期の終業式で歌います。それまで、学年等で練習してください。
本日は4つについてお話ししました。学ぶ姿勢、資格検定試験取得、危険個所の有無、そして校歌についてです。以上、5月朝会の校長挨拶といたします。

2024.04.09 UP

令和6年度入学式式辞
 豊後水道へと広がる別府湾、東には佐賀関半島、西には由布・鶴見岳、そして南には松栄山を望むこの大分の地にも桜が咲き誇り、春爛漫のこの良き日に、保護者の会会長 渕 優子様ご臨席の下、令和6年度学校法人渡邊学園大分国際情報高等学校入学式を挙行できますことは、校長として大きな喜びであります。
先ほど、本校への入学を許可しました、160名の新入生の皆さん、入学おめでとう。皆さんの入学を職員並びに在校生一同、心から祝福し歓迎いたします。
さて、本校は、昭和11年ベルリンオリンピックにおいて、東京・ベルリン間の写真電送を成功させた渡邊学園創設者、渡邊善市先生によって、昭和31年九州電波専門学校として別府市流川に開校しました。昭和34年に大分市に移転し、昭和41年から大分電波高等学校、平成10年からは大分国際情報高等学校と校名を変えながら、激動の昭和・平成・令和を駆け抜けてきました。その間、新しい時代の多種多様な進路への対応を見据え、情報化社会・国際化社会に貢献できる普通教育と専門教育を施し、これまで多くの有為な人材を卒業生として輩出してきた、創立「68」年目を迎える高等学校です。
 次に、本校の校訓を3つ紹介します。
1つ目は「愛と犠牲の精神」です。クラスの仲間を愛し、クラス・学年を愛し、学校を愛す。そして自分の置かれた環境に感謝し、それらに尽くす、奉仕の心を持つということ。
 2つ目は、「質実剛健」です。服装頭髪をきちんとし、学業にムラなくまじめに取り組み、健康な体と豊かな心を持つということ。
 3つ目は「実践躬行」です。自分で決めたことを言葉に出して、それを実行する。「有言実行」とも言います。
この3つの校訓を高校生活で意識して、実践してください。
ここで、新入生の皆さんが、高校生活を送るにあたり、私から3つの提言をします。
まず、1つ目は「知識と考える力の掛け算」です。学力は基礎学力の基盤の上に知識が積み重ねられて向上していきます。基礎がしっかりしていないと、いくら積み重ねてもすぐ崩れてしまうのは容易に想像できることでしょう。義務教育だった小・中学校のわからないことを学びなおしてください。そしてその上に、幅広い知識そして専門性を3年間で身に付け、さらにその知識を使い、考える力を養ってください。考えるとは知識を組み合わせることです。知識が少ないと考えることができません。
2つ目は、「豊かな人間性」です。皆さんが社会人となり、人と一緒に仕事をしていくためには人間性の向上が必要となります。現在、情報化社会が進んでいますが、人と関わらない職業はほとんどありません。多様な人を認め、受け入れる経験が大切になってきます。これからいろいろな中学校から来た人たちと、一緒に高校生活を送ることになります。クラスの一人ひとりを認め受け入れ、協力して授業や学校行事に取り組んでください。
3つ目は「10年、20年、30年後の自分」について考えることです。もう皆さんは自分の将来について考えていますか。中には「高校での3年間で見つけます」という人もたくさんいるでしょう。卒業したらどうするかだけでなく、その先どうなるのかについても、しっかり考えておかなくてはなりません。今は、2つ、3つの道が考えられるでしょう。そのそれぞれの道において、10年後、20年後、30年後にはどこでどうして暮らしているか、そして自分はどうなっているかイメージしてみてください。入学してから何度も何度も自分の「未来予想図」を考えることが必要となります。
以上のことは、皆さんが、先の見えない混とんとした社会で生きていくために必要な力です。「知識と考える力の掛け算」、「豊かな人間性」そして「10年、20年、30年後の自分」、この3つを高校時代のキーワードとして取り組んでください。
次に、保護者の方々に一言申し上げます。お子様のご入学、誠におめでとうございます。私ども教職員は3年後にお子様が進路目標を達成できるように、また自立し、社会に適応し、さらに必要とされる人材になりますよう、誠心誠意、教育に取り組む所存です。お子様が成長するためのキーワードが3つあるといわれています。それはまず「人」、お子様を人と関わる環境に身を置くこと。2つ目は「経験」、一生懸命になるものを経験させる、そして表現したりドキドキする場面があること。3つ目は「応援」、保護者が子供の一生懸命を応援し、見に行くこと。
3年間、何もなく順調に学校生活を送る生徒はほとんどいません。何かしらに衝突し悩み、それを乗り越えるという試練に何度かぶつかることでしょう。その時は本校職員が話を聞き、声掛けをし、保護者とも連携を取りながらことにあたっていきたいと考えています。
なお、学校の様子は、ホームページやフェイスブックやその他、いろいろな手段で、保護者の皆様にお伝えしていきたいと考えています。何卒、ご理解とご協力をいただきますよう、お願いいたします。
結びに、大分国際情報高校は「豊かな心、輝く生徒」「きれいな学校づくり」の2つを目指す学校像としてお示しするとともに、入学生の高校生活の充実と保護者の皆様方のご健勝、ご多幸を祈念して、式辞といたします。

                                              令和6年4月9日

                                 学校法人渡邊学園 大分国際情報高等学校
                                           校 長 日永 達也

2024.03.19 UP

令和5年度終了式「自立への入り口~他者を尊敬する」
想像を絶する家屋の倒壊と今なお続く災害関連死が心配される能登半島地震、憎しみの連鎖を断ち切れないイスラエル軍とハマスのガザ地区での戦闘、長期化しているウクライナとロシアの混迷極まる戦争、裏金問題等の政治不信、急がれる地方創生の推進、少子高齢化に伴う人材不足・・・・世界も日本も厳しい状況が続いています。そんな中、本日、平穏に修了式を迎えられたのも、皆さんを含めた世界中の人々の努力の賜物であるとも思えます。
皆さんは、進級した来年度4月8日(月)から新しいステップを踏み未来に備えます。
そして、若い皆さんの自立への成長を願い、また他者や社会への貢献ができるスキルと心の豊かさの修得を期待し、多くの方々が皆さんの日常の努力に対して様々な支援や助言にあたります。
しかし「自立」への道は、自分から動かなくては身に付きません。明日からの春休み、自立に向けて、具体的にはどこから始めればいいのか。
自立への入り口は、①自分の現状の理解②自分の行動に責任を持つ③他者の気持ちを考える3点と言われています。特に③番目の他者理解は、具体的には「他者を尊敬すること」であると考えます。自立は自分の枠内ではなく他者の存在の中で育まれていくものです。
特定の他者を尊敬するのではなく家族や友人、通りすがりの見知らぬ人々、更には生涯会うことのない異国の人々までありとあらゆる他者を尊敬するのです。ナチスの迫害を逃れドイツからアメリカへ渡った社会心理学者のエーリッヒ・フロムはこう言ってます。
「尊敬とは、人間の姿をありのままに見て、その人が唯一無二の存在であることを知る能力のことである」
世界にたった一人しかいないかけがえのない「その人」をありのままに見ること、そして、その人がその人らしく成長発展していけるよう気遣うこと、それが「尊敬」であると述べています。尊敬respectの語源となるラテン語respicioには「見る」という意味があります。
他者をよく見て、何一つ否定せず、何一つ強要せずありのままのその人らしさを受け入れ
尊敬する。つまり他者を尊敬しつつ、他者に関心を寄せていく。すなわち「他者の関心事」に関心を寄せる。その時にその他者は自分は一人の人間として尊敬されていると実感します。
その心豊かな他者に囲まれて、心身の自立・将来の職場や家庭での自立・経済的自立を図っていってください。
明日から新年度始業式までの期間、社会情勢も大きく動くことでしょうが、一日を決して無駄にせず、今を大切にし、自立に向けて自ら動く成長の春休みにしていきましょう。


 

2024.03.04 UP

3月4日(月)朝会「『私は勝たなければならない』の罠」
卒業式・学年末考査と慌ただしい中で、新しい春の訪れを感じさせる毎日が続いています。穏やかな日和は、穏やかな心を引き出し、穏やかな心を持った人々を引き付けてくれます。穏やかな空間には「読書」が似合い心の質をさらに高めてくれます。私も定年退職して、ここ大分国際情報高校の新天地で皆さんとともに歩んできた4年間に多くの本を読むことが出来ました。本校での落ち着いた雰囲気のおかげでもあるとこの恵まれた環境に感謝の気持ちがこみ上げてきます。読書は新しい知識教養を得る機会であるとともに、自らの人生経験で得た生きる上でのノウハウの検証にもなります。
先般の報道でインタビューの際、ある団体の会長が一瞬腹を立てたそぶりを見せた場面がありました。相手から罵倒されたりして相手の言動に本気で腹が立った時どう考えどう振舞えばいいのでしょうか。大人の世界へ飛び込もうと準備を重ねている皆さんと一緒に考えてみたいと思います。
ある本には以下のように書いていました。
腹を立て罵倒してきた相手は、話の内容以上に「権力争い」を挑んできていると考えるのです。勝つことによって自分の力を証明したい。相手はただあなたを非難し、挑発し、権力争いを通して気に食わないあなたを屈服させたいと。
ここであなたが怒ってしまえば、相手の思惑通り権力争いに突入します。いかなる挑発にも乗ってはいけません。仮に言い争いを制しても相手は次の段階の「復讐」に入り報復行為に出ることが考えられます。もうこうなると当事者同士の解決は不可能となります。「怒る」という道具は必要ありません。怒りっぽい人は、気が短いのではなく、怒り以外の有用なコミュニケーションツールがあることを知らないだけなのです。言葉の力、論理の力を信じることが大切です。自分の方が正しいと思うのなら、他の人がどんな意見であれ、そこで「完結」し相手を決して非難しないという方法が大人の世界では多用されています。「この人は間違っている」と続くと無意識に「私は勝たねばならない」と権力争いに陥ってしまいます。また「我慢しなければ」と考えるのもすでに権力争いにとらわれています。反撃や我慢は必要なく自分は正しいと確信したら完結しておくのが賢明です。さらには誤りを認めること、謝罪の言葉を述べること、権力争いから降りること等は決して「負け」ではありません。眼鏡が曇って目先の勝ち負けしか見えなくなると道を間違えてしまう。我々は競争や勝ち負けの眼鏡を外してこそ、自分を正し、自分を変えていくことが出来るのです。
私自身、このような考え方を読書によって確認し、自分の経験や考え方と多く一致し更なる高みを目指していこうと思うことが出来ました。読書によって自分の生きてきた道を検証でき、自ら更なるアクションを起こすエネルギーを持つことが出来るのです。
本日は、読書の勧めと人間関係の考え方について述べました。日々起こる様々な出来事に対して、自分の思い込みで処理する怖さに皆さんも気づき始めていることと推察します。正しいと思いまっすぐ進む中で、人間関係で計り知れないストレスと対峙する際、積み重ねた知識とスキルで心豊かで幸せにつながる道を歩んでいただきたいと心より祈念します。
4月の新しい風に期待して、今日から3月19日(火)の修了式まで、心穏やかに乗り切っていきましょう。
 

2024.03.01 UP

令和5年度第67回卒業式式辞
中学校での卒業式からあっという間の3年・・・・前方に見える自分の未来に繋がる道を、いよいよ一人で歩き始めようとする晴れがましい旅立ちの日、学校法人渡邊学園大分国際情報高等学校第67回卒業式を挙行できますことは、誠に光栄の至りと心から感謝を申し上げます。
ただいま「  」名に卒業証書を授与いたしました。皆さん、卒業おめでとうございます。
 朝や帰りのホームルーム、気の知れた仲間と受けた数多くの授業、部活動、学園祭、そして進路への挑戦・・・
中学2年次3学期から突然始まったコロナ禍。その真っただ中にさらされたこの学年は、2年次まではマスク越しの厳しい環境の中での前代未聞の高校生活でした。
しかし、この三年間皆さんは失敗を恐れず立ちはだかる壁を登り続け、限界まで努力する自分の能力を信じて、夢を追いかけてきました。
とくに授業や検定取得への意欲は素晴らしく、工業科の生徒・教員が一丸となって補習や課題に取組み、情報技術社会に飛び込む各々の礎を築きました。普通科も難解な授業内容に対して互いに切磋琢磨しながら、粘り強くそして元気に授業に取組む姿が多々見られました。
 1年次のクラス動画作成、2年次はようやく復活した修学旅行や大洲での学園祭の要素を取り入れた体育大会、そして3年次の城島高原パークとコロナ禍の中での制限のかかった行事でしたが、はじける笑顔で心温まる表情を見せてくれました。
これらの取組みや活動は、皆さんにとって、生涯の財産であり心の糧となることでしょう。今後は、資格取得や進路決定そして卒業がゴールではなく、大分国際情報高校で培った力によって、将来の自分の居場所となる職場や地域で多くの人に慕われ、頼りにされ、生き生きと活躍することがゴールであると考えて前に進んでいってください。
社会に目を向けてみますと、想像を絶する家屋の倒壊と今なお続く災害関連死が心配される能登半島地震、憎しみの連鎖を断ち切れないイスラエル軍とハマスのガザ地区での戦闘、長期化しているウクライナとロシアの混迷極まる戦争、裏金問題等の政治不信、急がれる地方創生の推進、少子高齢化に伴う人材不足・・・・世界も日本も厳しい状況が続き多くの課題と不安を抱えています。
 明日からはそんな社会と対峙し社会に貢献していく生活が始まります。大人の仲間入りは様々な困難との出会いでもあります。
 偉大な英国人第一位に選ばれたこともあるウィンストン・チャーチルはこう言っています。「困難に立ち向かえば困難は半分に感じられ、逃げれば倍になって迫ってくる」と。 困難に立ち向かうためには、大人としての知識や教養が必要です。
ある弁護士が、昨今大きな社会問題となっている「ブラックバイト」を例に挙げ、「学生生活が破綻。それでも抵抗しない学生たち」と題して以下のように述べています。
学生の労働知識不足は深刻。企業や社会で「適応」ばかり教え、「抵抗」を教えない。その結果、被害者である学生たち自身が、置かれている状況の異常さを認識できないと。
 また、2015年から選挙権年齢が18才以上に引き下げられ、いよいよ皆さんも有権者となります。自分の暮らしている地域や日本・世界の未来について考え、国家・社会の責任ある形成者として、主体的に社会に参画していく事が求められます。
労働知識や政治的教養を含めた、大人としての常識をしっかり身につけて困難に立ち向かってください。
また、学校生活で多くの人と出会い交流して培ってきた経験を活かし、一日一日、最善を尽くし、粘り強く生きていってください。皆さんなら きっと困難を乗り越えることが出来ると信じています。
最後に、保護者の皆様方へひとこと申し上げます。本日のご卒業、誠におめでとうございます。子育てのスタートから今日までの偉大なストーリーに敬意を表します。また、保護者の会の活動での温かいご支援に対してもお礼申し上げます。
全教職員一丸となって勤労観・職業観の育成を軸に、社会の荒波を生き抜く力の育成に全力を注ぎ教育して参りました。 何かとご苦労やご心配も多かったことと思いますが、本校の教育に深いご理解とご協力をいただきありがとうございました。 今後とも本校への変わらぬご支援をいただきますようお願いいたします。
 さあ旅立ちの時
卒業生の皆さんの今後の限りない発展とご活躍を祈念いたしまして式辞と致します。

 2024年令和6年3月1日
 学校法人渡邊学園 大分国際情報高等学校
  校長 木戸孝明

2024.01.09 UP

令和5年度3学期始業式式辞
大きな混迷の一途を辿った2023年令和5年及び12月23日から17日間の冬期休業を終え、いよいよ2024年令和6年3学期の高校生活が始まります。3年生は卒業考査の2日間を含め11日間の登校の末、1月30日(火)から家庭学習期間に入り3月1日(金)の第67回卒業式と4月からの新生活に備えます。2年生は予断を許さない社会情勢を見ながら、3年生0学期としていよいよ動き出す進路活動に備えます。1年生は、初めての高校での3学期を迎え次の学年へ上がる準備をします。厳しい寒さと次のステップに向けた慌ただしい準備でのあっという間の3学期を、多種多様な心豊かな人材が集まって学校生活を送る喜びを再確認して、希望溢れる桜満開の春に向けて、充実した日々にしていきましょう。
 さて、4月に迎える本校の新入生対象に1月16日(火)には奨学生入試、2月1日(木)には一般入試が本校で実施されます。皆さんも含めた関係者全員の協力のもと徹底した感染対策を行い、受験生が安心して受験できる環境を用意する必要があります。教室・廊下・コミュニティホール・トイレ等の学校施設をこれまで以上に大切に使用し、制約の多い厳しい中学校生活を送っている受験生に対して敬意を表していきましょう。そして4月に咲き誇る満開の桜を、生きている喜びの象徴として捉え、満面の笑顔で新1年生との新しい出会いを迎えましょう。
 3年生の皆さん、皆さんも4月には新しい出会いを迎えます。人によってはその出会いが一生の付き合いになるかもしれません。この社会には心豊かな人たちがたくさんいるのだな~と強く感じることでしょう。今日からの3か月間を大切に生きて、内面からほとばしる人としての魅力を自らの心の豊かさを通して磨いていきましょう。皆さんの若さ満ち溢れる自然な振る舞いは、きっと新しく出会う心豊かな人々に響くことになるでしょう。
 大分国際情報高校での2024年令和6年のスタートの3か月の学校生活を通して、集団の力でポジティブな雰囲気を醸成し、年末年始の間、自分なりに思い悩み深く考えた貴重な自分の未来の夢に向けて、勇気ある行動を主体的に起こしていくことを期待して3学期の冒頭の挨拶といたします。

2023.12.22 UP

令和5年度2学期終業式式辞
まだまだ終息の見えないウクライナやガザ地区での紛争や国内での落ち着かない政治経済の喧騒の中、2学期もあっという間に通り過ぎ終業式を迎えました。いつまで続くのか、いつまで我慢すればいいのか、世界中の人々は戸惑いの多い歴史的な場面にいることを再確認しながら、あと10日で新しい年2024年・令和5年を迎えようとしています。
9月29日(金)大洲アリーナでの体育大会や10月15日(日)に開催されたOKJフェスでは生徒会執行部を中心に創意工夫を凝らし、「表現したい」「思い出を残したい」という皆さんの想いが伝わってくる温かい学校行事が展開されました。
また2年生はインフルエンザ流行の中ではありましたが、12月3日から東京への修学旅行で貴重な体験を積んできました。
3年生は、大学・専門学校への進学および就職に2学期は精一杯の頑張りを見せてくれました。書類作成や面接練習を通して社会人としての資質の向上が見られました。
更には各学年、各種検定の取り組みも見事でした。資格を取ろうと思う積極的な気持ちがひた向きな努力に繋がり、輝く眼差しを見せてくれました。
また、11月12日(日)にホルトホールで開催された第76回大分高文連中央演劇祭で、創作劇「友人の透明人間と一服する話」が上演されました。2名の演技者と2名の裏方計4名の演劇部員が躍動しました。他校のような大掛かりな演劇ではありませんが、軽妙な個性あふれる演技に会場は沸き本校らしさが表現された印象深い出来栄えでした。卓越した才能と他者にはない独特の視点を生かした今後の活躍を大いに期待します。
本校のオープンキャンパスが8月19日(土)と10月21日(土)の2回開催されました。授業をはじめとする学校生活でのひた向きな在校生の取組みが、次の世代の中学3年生に伝わりました。多くの悩みや課題を抱えながらも自分の人生を切り開こうとする皆さんの日々の地道な活動が、次の世代に勇気を与えてくれたと感じました。
高校卒業後は先生方や保護者の方々が身近にいなくても「自立」した行動をとり「社会との調和」を保っていく必要があります。先人の長い長い努力と闘いの末に獲得し保証された「自分から動き自分で決めることができる自由」を大いに行使してほしいと考えます。
明日からの年末年始の休暇の中で、皆さんのもう一つの空間であるプライベートの充実や立て直しを図り、自分自身の力で切り開いていくことを願っています。心豊かな人々に囲まれ幸せに暮らす最終ゴールを目指し、日々最善を尽せばきっと多くのチャンスが訪れることでしょう。
1月9日(火)、始業日での皆さんのはじける笑顔を期待して2学期終業式の挨拶といたします。

2023.11.06 UP

11月6日(月)朝会「人は皆平等に価値ある存在」
 
 令和5年度も秋を感じる充実の11月に入りました。心温まる空間づくりを目指す大分国際情報高校での高校生活はいかがですか?

9月29日(金)に開催した体育大会、10月15日(日)に開催したOKJフェスは
授業では経験できない思い出に残る貴重な教育活動となりました。

ここ十年、
「人間はなんのために生きているのか」、
「自分の人(または社会人)としての価値となにか、自分には価値があるのか」
等意見を求められたり意見を交わしたり、その関連の書物を読んだりする機会に恵まれました。
この件に関しては次のように自分の考えを述べています。
「生きる意味というのは突き詰めると答えはない。生きる意味は自分で意味づけするものでありそれで充分である。」
「人の価値もその人本人が決めることでる。」
人は、結果の出ない困難な場面や自信や誇りを失ったと感じる場面が長く続くと、
「自分は価値のない人間だ」と思い込んだり、「何のために生きているのか」と悩み込むことがあります。またそのように悩んでいる人にうまく助言できないときがあります。
しかし、人は皆平等に価値ある存在です。
なぜならその人の価値はその人本人が意味付けをすることができるからです。
本人が意味付けをする意志さえ持てば、自分が価値ある存在になりうることをぜひ理解して、その意志を持つ勇気を持ち続けてください。
 学校生活やプライベートで「私は人の役に立っている。」等、感じることが一番ですが、
周囲の心豊かな人たちは、あなたの「存在そのもの」を価値あるものとしてとらえてくれるはずです。また、他者に対しても、敬意をもってその方の存在を価値あるものとしてとらえられるようにしてください。みんな仲間です。
2学期の学校生活が仲間とともに充実することを期待して本日の挨拶といたします。
大分国際情報高等学校
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